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5.8. 内部倉庫移動を経由した在庫最適化

GMDH Streamlineは、凍結資産を開放することで、社内で在庫を最適化ができます、さらに、購入先または物流センターに追加補充オーダーを出さずに、既存の過剰在庫を利用して、地点を補充ができます。

ユーザーの事業が複数の区域に展開し、各区域が地点間で移動ができる複数の地点で構成されている場合、GMDH Streamlineは、これらの制約を考慮し、区域内の移動オーダーを立案します。

この文章では、次を学びます。:

上記をすべて実行するために、私たちはデータベースをデータソースとして作成済みの小さなプロジェクトを利用します。このプロジェクトには、Tシャツドレスの2つの品目があり、西の3つの地点があります(下記の図を参照)。

原文ではデータベース 接続を利用した説明ですが、日本語版では、わかりやすさを優先させるため、Excelファイルから作成されたプロジェクト例を利用し、取引データ 接続例を利用します。そのため一部内容が異なります。

2つの品目と3つの地点から、合計6つの計画品目があります。このうち、3つの計画品目は過剰在庫であり、2つの計画品目は欠品であり、残る1つの計画品目は、過剰在庫と欠品のどちらでもありません。内部倉庫移動を利用し、内部倉庫移動後に、GMDH Streamlineが別の場所で再度在庫にする数量を確認します。デフォルトでは、内部倉庫最適化機能は、有効化になっていません。有効化にすることから始めます。

内部倉庫最適有効化

次の手順に従い、内部倉庫最適化を有効化します。:

  1. メニューよりファイル > 設定を選択します。
  2. 設定 ダイアログにあるプロジェクト タブをクリックします。
  3. 在庫計画グループの下にある内部倉庫最適有効化オプションをチェックします(下記の図を参照)。

行き先の地点が物流センターから供給されない場合に備えて、デフォルト内部倉庫リードタイムと呼ばれる、移動のデフォルトのリードタイムを設定するコントロールがあります。デフォルトでは、1日が設定されています。

OKのクリック後、在庫計画タブでは、移動可能在庫列が表示され、さらに内部倉庫最適化タブが表示されています(下記の図を参照)。

移動可能在庫列は、内部倉庫移動を利用して、他の地点を補充に利用できる過剰在庫数量を表示します。この列は、リードタイム期間中(私たちの例では30 日)の 最小の予測過剰在庫数量を表示します。


下記の図で確認できるように、利用可能数量は、2つの欠品を補うだけの十分な数量があります。

内部倉庫最適化 タブに進み、提案されている移動オーダーを確認します(下記の図を参照)。

タブには2つの移動オーダーがあり、各移動オーダーは対象となる地点に必要な欠品を完全に補っています。GMDH Streamlineは 特別な方法を利用し、内部倉庫移動オーダーを立案します。移動数量は、欠品総量と常に一致するとは限りません。この数量は、デフォルト内部倉庫リードタイム期間中(または物流センターからのリードタイム期間中)の再計算された補充数量から、欠品までの数値の最小値になります。私たちの例では、最小値は2つの移動について欠品を下回っています。これを確認してみます。

確認するため、 在庫計画タブに進み、欠品している品目それぞれのリードタイム1日設定します(下記の図を参照)。

ご覧のように推奨数量は202261であり、これらはそれぞれに対応する欠品である17784より大きな数値となっています。

ここから、GMDH Streamlineの移動オーダーの入荷日付の計算方法を紹介します。

移動オーダー入荷日付計算

GMDH Streamlineは、次のようなロジックに従い、移動オーダーの入荷日付を決定します。:

入荷日付 = 今日の日付 + リードタイム

ここで:

2つの状況を確認してみます。

私たちの例では、物流センターは設定されず地点のみでした。今日の日付を 2019年9月25日と仮定すると、入荷日付は2019年9月26日となり入荷日付列に表示されます(下記の図を参照)。

2番目の状況を説明するため、物流センターを有効化後、地点を物流センターにします。リードタイムは、30 日です。ここで、入荷日付は2019年10月25日となります(下記の図を参照)。

入荷日付とは、GMDH Streamlineの品目の受け取り約束の納期です。移動オーダーをユーザーのシステムへエクスポート後には、当然ですが、ユーザーがシステム側でリセットや変更ができます。

これまでの最適化に地域制約を設定してみます。

移動区域制約の適用

立案された移動オーダーに地域制約を設定するには、移動区域データタイプや在庫関する他の情報のインポートと設定が必要です。地域制約をするために、取引データ 接続を再設定します。

  1. メニューより ファイル > 接続 変更 > スプレッドシート 接続 > 取引データを選択します。
  2. 品目情報 タブを選択し、プレビューを確認します。右端の列が、移動区域です(下記の図を参照)。

3. ドロップダウンから、移動区域を選択し、関連付けます(下記の図を参照)。

4. OKをクリックして、列のインポートをします。

移動区域制約が適用され、ドレス123単位の移動オーダーがなくなっています(下記の図を参照)。

これは過剰在庫がある地点が異なる区域にあるため、移動区域制約が適用されています(下記の図を参照)。

内部倉庫移動オーダーのエクスポート

次の手順に従い、内部倉庫移動オーダーをエクスポートします。:

  1. 内部倉庫最適化タブに進みます。
  2. ツールバーにある計画オーダーボタンをクリックします。計画オーダープレビューダイアログが表示されます(下記の図を参照)。

複数のエクスポートオプションがあります。:

  • XLSXにエクスポートボタンは、オーダーをExcelファイルにエクスポートします。
  • CSVにエクスポートボタンは、オーダーをCSVファイルにエクスポートします。CSVファイルは、Excelで編集できます。このオプションは、非常に大量のデータをエクスポートするために、特別に設計されています。
  • 作成ボタンは、オーダーをデータベースにエクスポートします。

3. ここで、私たちは作成ボタンをクリックして、オーダーをデータベースにエクスポートします。

オーダーのエクスポート後、GMDH Streamlineは、次をします。:

この動作を確認します。ツールバーにある積送在庫詳細ボタンをクリックし、積送在庫詳細ダイアログを開きます(下記の図を参照)。

一般の入荷予定オーダーに加えて、エクスポートされたオーダーが表示されています。エクスポートされたオーダーには、オーダー 番号列にてExportマークが表示されています。

Exportマークがある行は、ユーザーのERPシステム内にある実際の入荷オーダーとは、一切共通点がありません。Exportマークがある行は、GMDH Streamline内部の取引に過ぎず、在庫計画ワークフローを正しく維持する目的のために作成されています。
GMDH Streamlineが、ユーザーのシステムと統合されている場合、作成ボタンをクリックすると、対応する未完了オーダーがシステム内に自動で作成されます。データ更新ボタンをクリック後は、積送在庫詳細ダイアログの入荷タブに表示されているエクスポートされた行のExportマークが消えます。GMDH Streamlineが、ユーザーのシステムと統合されていない場合、データ更新ボタンをクリック後は、Exportマークではなく、エクスポートされた行が入荷タブから削除されます。

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