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5.2. 補充パラメータの設定

この文章では、以下を説明します。:

補充パラメータ

補充パラメータは、GMDH Streamlineにて計算される補充計画に影響をコントロールします。言い換えると、これらは補充計画の計算処理の入力になります。補充パラメータは、次の3つに分類できます。

次の一覧表にて、補充パラメータの説明と要件とデフォルト 値を紹介します。

パラメータ 説明 設定 フォーマット デフォルト 値
基礎パラメータ
予測期間 オーダー計画を立案したい将来の期間数。データ集計期間 整数 12
補充方式 補充処理の決定方法。ミニマックス方式定期方式の2つがあります。 定期方式
安全在庫期間 需要が安全在庫として利用される将来の期間データ集計期間 整数または小数 (例: 1.5) 1.0
サービス率 在庫となっている品目が利用できる(長期間の平均の)パーセントです。パーセント 整数 98%
リードタイム 購入先からのリードタイム、物流センターからの地点までのリードタイムのどちらかを表しますが、これは計画品目の位置に依存します。 日数 30
オーダーサイクル 購入先へオーダーする頻度 データ集計期間または日数またはリードタイム 1 データ集計期間
手持ち在庫 現在の在庫数量 0
未完了オーダー情報
入荷数量 未完了オーダー明細に基づく受け取り予定数量です。これは、未完了購入オーダー、未完了移動オーダー、未完了製造オーダーとなる可能性があります。 整数 0
入荷日付 対応する未完了オーダー明細の予測予定日または予測製造完了予定日です。 日付フォーマット 予測期間の初日
出荷数量 未完了販売オーダー明細に基づく出荷予定数量 整数 0
出荷日付 対応する未完了販売オーダー明細の顧客への出荷日付 日付フォーマット 第1予測期間の初日
制約
最小ロット 購入先または物流センターへオーダーできる最小数量。購入先または物流センターを決定する、供給元は品目の位置に依存します。 整数 0
最大ロット 購入先または物流センターへオーダーできる最大数量。 0
丸め オーダー数量の丸め制約。段ボールの梱包数量を考慮し、必要数量から購入数量を作成します。 0
陳列数量 棚に陳列する最小数量単位です。このパラメータは、小売業で一般的に設定されます。 0
オーダー可能 このパラメータは、特定の将来の期間にて、GMDH Streamlineが購入オーダーの可否を定義します。デフォルトでは、このオプションは利用できず、すべての将来の期間にて購入オーダーを作成できます。 真偽
保存期限 貯蔵品として存在可能な期待時間。データ集計期間 整数
保存期限超過 補充数量の中で、廃棄される可能性のある平均割合パーセント 保存期限が設定された場合5%

制約にて0値(数字の0)が設定された場合、制約がないと解釈されます。

日付フォーマット

Excelファイル(XLS、XLSX)からデータをインポートする場合、GMDH Streamlineは、Excelの標準フォーマットの日付を解釈できます。CSVファイルを代表とするテキストファイルについては、次のいずれかのフォーマット日付が必要です。:

  • dd.mm.yy
  • m/d/yy
  • mm/dd/yyyy
  • yyyy/mm/dd
  • yyyy-mm-dd
  • yyyy_mm_dd
  • yyyymmdd

GMDH Streamlineは、Excelファイル内のこれらフォーマットも理解できます。

2018/02/28 13:38 · admin

補充パラメータ設定方法

補充パラメータの設定方法はいくつかあります。それぞれの方法はパラメータを設定できる範囲や設定の細かさが異なります。

利用できる方法と変更により発生する設定の細かさを、次の一覧表に紹介します。

方法 設定の細かさ
設定を利用しデフォルトを変更 変更は、すべての計画品目に一括で適用されます。2つの計画品目がある場合、異なる値を設定できないことを意味します。
データソースからインポート 品目を基準に各パラメータを設定できます。一括変更もできます。
在庫レポートにて編集
Excelからインポート

各方法が変更できる補充パラメータを、次の一覧表に紹介します。

設定を利用しデフォルトを変更 データソースからインポート 'すべての品目' レポートにて編集 Excelからインポート
基礎パラメータ
補充方式
安全在庫期間
サービス率
リードタイム
オーダーサイクル
手持ち在庫
未完了オーダー情報
入荷数量 1 1
入荷日付 1
出荷数量 1
出荷日付
制約
最小ロット
最大ロット
丸め
陳列数量
保存期限
保存期限超過


1データソースからインポートを例外として、在庫レポートにて編集Excelからインポートは、各オーダーの入荷数量出荷数量を個別に変更できません。入荷数量出荷数量は、対象の未完了オーダーの総数量をパラメータに設定します。例えば、未完了購入オーダーが2つあり、それぞれの数量が10単位と20 単位と仮定します。この場合、入荷数量30 単位を設定します。

しかし、Excelからインポート方法で入荷日付が設定された場合、GMDH Streamlineは、設定された入荷数量がその日に到着すると仮定します。言い換えると、入荷数量は1つのオーダーを対象にし、2つ以上のオーダーの総数量を対象にしていません1)

計画期間は、需要予測タブツールバーにある予測期間 コントロールから設定します。

在庫計画時には、予測期間パラメータには最低限の制限があります。予測期間は、最長のリードタイムと最長のオーダーサイクルの合計以上が必要です。例えば、最長のリードタイム2か月であり、最長のオーダーサイクル3か月の場合、予測期間5か月以上が必要です。

オーダー可能 制約は、プログラム 設定にてオプション設定後、需要予測タブから設定します。

GMDH Streamlineでは、手持ち在庫 水準を都合よく編集することもできます2)

オプションとして、在庫レポートで編集またはExcelからインポートでは、計算された安全在庫を上書きできます。この場合、上書きされたパラメータは、GMDH Streamlineがオーダー計画を立案するときの入力として利用されます。

しかしながら、データソースからインポートを利用した修正は、上記一覧表の第2列に表示されたすべてのパラメータを修正できるわけではありません。修正できるまたは修正できないパラメータの組み合わせは、プロジェクト作成時に利用されたデータに依存するためです。上記一覧表は、データベース 接続取引データ接続の場合の説明です。他の場合の修正は、次から参照できます。

各修正方法を利用する場合

一般的な状況の利用を想定した、次の3つの修正方法があります。:

最後の方法であるExcelからインポートは、補充パラメータの設定の追加的な方法です。この方法は、在庫レポートにて編集の代替です。この方法は、次の状況で役に立ちます。

設定優先順位

上記で説明したパラメータの修正方法には、優先順位があります。この優先順位は次のようになります(最下位から説明します)。:

1. GMDH Streamlineのデフォルトは、最下位の優先度になります。在庫レポートでは、デフォルトは灰色の文字で表示されます(下記の図を参照)。

2. ユーザーのデータソースからインポートあるいは再インポートされたパラメータは、デフォルトを置き換えます。在庫レポートでは、置き換えられたパラメータは黒の文字で表示されます(下記の図を参照)。

3. 在庫レポートでの変更やExcelファイルのインポートで上書きされた変更は、最高位の優先度になります。在庫レポートでは、上書きされた変更は青の文字で表示されます(下記の図を参照)。

プログラム設定を利用したデフォルトの修正

この方法は、すべての計画品目のデフォルトを一括でリセットします。

メニューよりファイル > 設定 > 在庫タブ を選択します(下記の図を参照)。

このタブには、物流センター(DC)を除くすべての地点のデフォルト補充パラメータがあります。

物流センターを利用するサプライチェーンの場合、物流センター タブを利用して、物流センター用のデフォルトパラメータを設定します(下記の図を参照)。

データソースからインポート

次の例を考えます( ダウンロード)。私たちのデータソースは、Excelファイルに保存され、集計された販売履歴があると仮定します(下記の図を参照)。

ご覧のようにファイルには、手持ち在庫入荷数量リードタイムオーダーサイクルなどの補充パラメータが含まれています。

集計スプレッドシート接続を利用し、このデータソースをもとに新規プロジェクトを作成します。プロジェクトの新規作成には、メニューよりファイル > 新規 > スプレッドシート 接続 > 集計データを選択し、その後スプレッドシートの列を適切に関連付けます(下記の図を参照)。

最後に、OKをクリックして、インポート処理を開始させ、プロジェクトを作成します。

ここで、在庫計画タブを選択し、インポートした補充パラメータを確認します(下記の図を参照)。

次に、データソース内で変更された補充パラメータを、GMDH Streamlineが自動で同期することを確認します。

自動同期を確認するため、Excelファイルを開き、例としてC1020リードタイムを変更します(下記の図を参照)。

その後、Excelファイルを保存し、GMDH Streamlineに戻りデータ更新 ボタンをクリックします。ご覧のように、リードタイムが変更されています(下記の図を参照)。

GMDH Streamlineのすべてのプロジェクトは、データソースのリンクを保存します。このリンクは、データ更新 ボタンをクリックされたときに、プロジェクトをデータソースと同期するために利用されます。

在庫レポートにて編集

GMDH Streamlineには、在庫計画のために設計された、3つの主要なタブがあります。その3つタブは、在庫計画内部倉庫最適化物流センターです。各タブは、複数のカスタムレポートがあり、在庫情報の一断面を表示します。これらのレポートを示すため、ここでは在庫レポートという用語を導入します。

在庫レポートを利用した補充パラメータ変更方法は、オーダー計画立案前の補充処理の調整方法の中で、最も簡単で最もよく利用される方法です。

デフォルトのレポートは、各タブにあり、すべての品目レポートと呼ばれます。このレポートは、すべての計画品目を表示します。組み込みのデモデータからInventory Planning by Monthを開き、在庫計画タブを選択します(下記の図を参照)。

ご覧のように、レポートには、手持ち在庫出荷入荷リードタイムとその他の列があります。これらの補充パラメータは、物流センター(DC)ではなく、地点に関連します。物流センターに関連する補充パラメータは、物流センタータブにあります。このデモデータは、物流センターを定義していないため、物流センタータブは表示されていません。

デフォルトでは、在庫レポートは、データソースからインポートした補充パラメータのみを表示します。しかし、レポート設定を変更することで、すべての利用可能なパラメータを表示できます。次の手順に従い、表示します。:

  1. レポートのツールバーにあるクリックします
  2. 表示列 セクション内にある表示したい対象パラメータのオプションをクリックします(下記の図を参照)。

このデモデータには、最小ロットパラメータがあります。ここで、最小ロットオプションをクリックし表示します。この結果は次です(下記の図を参照)。

レポートヘッダーにある黄色い背景の列は、編集可能な列を表します。

在庫レポートの補充パラメータを編集します。:

  1. 編集セルをダブルクリックします。
  2. 新しい値を入力します。
  3. Enterを入力し、変更を適用します。

私たちの例では、品目VR2156 200Min lot1000から100に変更しました(下記の図を参照)。

ご覧のように、最小ロットの変更に合わせて、推奨オーダー数量も変更されました。

補充パラメータが変更されると、GMDH Streamlineはすべての結果を即座に再計算します。

在庫レポートからの直接の変更は、上書き値になります。これらは、青い文字で表示されます(下記の図を参照)。

次の手順に従い、元の値に戻します。:

  1. 上書きしたセルをダブルクリックします。
  2. 上書き値を削除します。
  3. Enterを入力し、変更を適用します。

GMDH Streamlineでは、フィルターからカスタムレポートを作成できます。これらのレポートは、すべての品目レポートと同じ列を表示します。カスタム在庫レポートは、すべての品目レポートにフィルターを適用したレポートです。このレポートでも、上記で説明した方法で補充パラメータを変更できます。

よく利用される一括変更方法は、最初に計画品目にフィルターを厳密に適用し、表示されているすべての品目のパラメータに一括変更を適用する方法です。

物流センター タブには、補充パラメータの変更に関して、在庫計画 タブと同等の機能があります3)(下記の図を参照)。

内部倉庫最適化タブは、在庫計画 タブで表示されている補充パラメータを複製します(下記の図を参照)。通常このタブは、地点間の移動オーダーの作成とエクスポートのために利用されます。しかし、このタブでも補充パラメータの変更ができます。

一括変更の作成

GMDH Streamlineでは、在庫レポートで補充パラメータをまとめて編集できます。次の手順に従います。:

1. 編集対象の範囲を選択します。キーボードのCtrlまたはShiftを押しながら、連続する品目の組み合わせを選択します4)。編集対象のパラメータを最後にクリックします5)

2. 選択した範囲の中でパラメータを編集したい列で、キーボードのF2、またはセルを右クリックし右クリックメニューから編集メニューを選択します(下記の図を参照)。

3. 値を入力後、Enterを入力し、変更を確定します。

私たちの例では、一部の計画品目のリードタイム30から45に変更されました(下記の図を参照)。

次の手順に従い、一括してオリジナルの値に戻します。:

1. 上書きを削除したい対象の範囲を選択します。キーボードのCtrlまたはShiftを押しながら、連続する品目の組み合わせを選択します

2. 選択した範囲の中でパラメータを編集したい列で、キーボードのF2、またはセルを右クリックし右クリックメニューから編集メニューを選択します。

3. 3. 値を削除後、Enterを入力し、変更を確定します。

Excelからインポート

この方法は、在庫レポートにて編集の代替であり、GMDH Streamlineでは補充パラメータの設定にも利用できます。

Excelファイルから正しく補充パラメータをインポートするためには、GMDH Streamlineが利用するファイルフォーマットの理解が必要です。ファイルフォーマットを調べるために、ツールバーにあるパラメータのエクスポート ボタンをクリックします(下記の図を参照)。

ここで、新しく作成されたファイルをパラメータを設定するためのテンプレートとして利用できます。例として、先頭の6品目のリードタイム45日に設定します(下記の図を参照)。

次に、ファイルを保存後、GMDH Streamlineのパラメータのインポート ボタンをクリックして、上書き値値をインポートします(下記の図を参照)。

GMDH Streamlineにインポートされたすべての変更は、青文字で表示されます(下記の図を参照)。

インポート直後、在庫レポート結果が自動で再計算されます。

次の手順に従い、他のファイルからパラメータをインポートします。:

1. パラメータのインポートボタンの近くにある小さい矢印をクリックします(下記の図を参照)。

2. ファイル選択…オプションを選択します(下記の図を参照)。

3. ファイルを選択し、開くボタンをクリックします。

オーダー可能の設定

GMDH Streamlineは、将来の特定の期間で購入オーダーの作成禁止ができます。何らかの理由で期間中に購入先がオーダーを受けられない場合に、この機能が役に立ちます。

例を使いこの機能を説明します。組み込みのデモデータのInventory Planning by Monthを開き、需要予測 タブを選択し、ツリーからCusotmer goods 分類 > Sporting goods 分類からFigure skates品目を選択します(下記の図を参照)。

ご覧のように、将来の期間で購入オーダーが用意されています。

ここでは、購入先が2019年の1月2月でオーダーを受けられないと仮定します。この制約を設定するには、メニューよりファイル > 設定 > プロジェクトタブを選択し、オーダー可能の有効化オプションにチェックを入れます(下記の図を参照)。

次に、テーブルオーダー可能行が新しく追加されました(下記の図を参照)。

この行は、チェックボックスの組み合わせで構成され、GMDH Streamlineにオーダーを作成許可できる期間を指定できます。デフォルトでは、GMDH Streamlineは、どの将来の期間でも、制限なくオーダーを作成できます。オーダー可能のチェックボックスのデフォルト色は灰色で、現在時点ではパラメータの未変更を意味します。

ここで、制約を設定します(下記の図を参照)。

ご覧のように、制約設定後すぐに、次が発生しました。:

  1. オーダー可能行のすべてのチェックボックスの色が黒に変わりました。
  2. オーダー計画 行行が即座に再計算されました。
  3. アイコン が追加され、選択ツリーのオーダー可能の変更済みを意味します。

この時点で、私たちは1月2月のオーダーがありません。 – その発注量が0になっています(上記の図を参照)。しかし、今回のオーダーが増加しました、これは1月2月の需要を満たすためです。

オーダー可能制約の設定では、GMDH Streamlineは非常に柔軟に対応できます。通常、オーダー可能チェックボックスは、ツリーのどの階層でも設定できます。階層は、地点、チャネル、品目、品目分類、地点分類の階層で設定できます。

分類レベルでのオーダー可能

分類レベルでオーダー可能制約を設定する必要があると仮定し、Sporting goods 分類を例とします。ツリーにてこのノードをクリック後、オーダーの禁止をします、例えば2019年1月を設定します(下記の図を参照)。

ご覧のように、オーダー可能制約がツリーの最下位まで伝播しているのがわかります。ここで、品目B05465-Rには灰色のアイコンが表示されています。

選択した分類レベルの下のすべてのノードは、最上位のオプションの組み合わせを継承します。これはデフォルトの動作です。子ノード自身がオーダー可能制約を持つ場合、GMDH Streamlineは、分類レベルの制約を、制約を持つ子ノードには適用しません6)。言い換えると、分類レベルの制約は、黒いアイコンを持つ子ノードには適用されません。

オーダー可能の初期化

例として、品目Figure skatesのオーダー可能設定を削除します。ツリーから対象ノードを選択したのち、右クリックメニューからすべてクリア > オーダー可能を選択します。

私たちの例では、Storting goods 分類は自身のオーダー可能制約を持ち、品目Figure skatesはその下層にあります。ご覧のように、品目Figure skatesのアイコンは黒から灰色に変わりました、このことは、Figure skatesが親ノードのオプションを継承していることを表します7)

ツリーのすべての階層で、すべてクリアを適用できます。


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1)
翻訳者注釈: 入荷日付が異なる未完了オーダーをインポートするときには、失われる情報があるため、別の方法を検討すべきです。
2)
翻訳者注釈: インポートした手持ち在庫を意図的に修正し、What-if 分析などが実行できます。また、システムの更新が遅い場合なども有効です。
3)
翻訳者注釈:ここからは、Inventory Planning by Monthを利用していません。
4)
翻訳者注釈: 連続しない範囲は選択できません。さらに複数の範囲は指定できません。
5)
翻訳者注釈: 最後にクリックされたセルの背景は、青くなります。そのため、編集したい列のセルを青くします。
6)
翻訳者注釈: 子ノードが制約を持たない場合、分類レベルの制約が継承されます。
7)
翻訳者注釈: つまりFigure skatesが依然として、オーダー可能制約を持つことを意味します。