GMDH Streamlineは、1次元または2次元のABC分析を実行できます。次を基準とします。:
この文章では、以下を行います。:
1次元分析では、上記の基準からすべてのSKU(品目)をA, B, Cの3つに分類します。クラス Aは、選択した基準で最高の品目(基準で“最良”となる品目)です。
分類のデフォルトパーセントは、A - 70%、B - 20%、C - 10%となります。売上を基礎とするABC分析の場合、分類Aは、年次売上金額の上位70%を占める品目を含みます。このパーセントは変更できます。分類数も2から4まで変更できます。
GMDH Streamlineでは、ABC分析にもう1つの分析軸を追加し、品目を2つの基準で分類できます。売上金額と粗利金額が最高、または最もよく売れさらに最も利益を上げるなど、2つの視点から品目を同時に確認後、品目を見つけられます。分類数とパーセンテージは変更できます。
ABC分析には、下記のデータタイプのインポートが必要です。
ABC分析タイプ別の必須データを、次の一覧表に表示します。
分析タイプ | データ |
---|---|
単位基準 | 販売履歴です。一般的には常にインポートされています。 |
売上金額基準 | 売上金額履歴または現在の販売価格です。 |
粗利益基準 | 販売価格/単位(または取引売上金額) と 在庫金額 (または 品目購入単価)です。 |
売上原価基準 | 在庫金額または品目購入単価です。 |
在庫金額基準 |
一覧表内で記載されている品目購入単価が利用されるのは、自身の通貨がプロジェクトの基本通貨と一致している場合に限ります。
単位基準
単位基準のABC分析には、追加データは必要ありません。基礎的な販売履歴データを利用し計算します。したがって、この種類の分析はデフォルトで確認できます。
売上金額基準
データ接続に依存しますが、品目売上金額履歴を表す様々なデータが必要です。
集計スプレッドシート接続の場合、品目売上金額履歴はExcelファイルを利用し直接インポートします。用意できない場合、妥当な代替手段として販売価格/単位に基づいた分析が行われます。
取引データ接続またはデータベース 接続の場合、品目売上金額履歴をインポートには、インポートデータにて1回の販売取引の販売価格または販売取引の1単位あたりの販売価格が必要です。
粗利益基準
粗利益基準分析の場合、取引データ接続またはデータベース 接続からデータをインポートするには、次の2つが必要です。:
集計スプレッドシート接続の場合、次の2つを必要とします。:
この場合は、品目購入単価よりも、在庫金額/単位または在庫金額が適切です。
売上原価基準と在庫金額基準
次のいずれかのデータを必要とします。集計スプレッドシート接続の場合、在庫金額/単位または在庫金額または品目購入単価。この場合は、在庫金額/単位または在庫金額が適切です。
取引データ接続またはデータベース 接続の場合、在庫金額/単位または品目購入単価。在庫金額/単位が適切です。
売上金額基準のABC分析に必要なデータがある場合、これが実施されますが、それ以外は単位基準のABC分析が実施されます。
ABC分析の次元や、各次元の基準を設定するには、メニューよりファイル > 設定 > ABC分析タブを選択します(下記の図を参照)。
基準 1コントロールは、第1次元の基準を定義します。同様に、基準 2コントロールは、第2次元の基準を定義します。基準 2がなしに設定された場合、1次元分析となり、それ以外は2次元分析を行います。基準の下にあるコントロールは、クラス数と各クラスのパーセンテージを設定します。最後のクラスのパーセンテージは、自動で計算されます。
上図は、売上金額基準と単位基準を基準とする2次元分析の設定例です。
ABC分析の結果は、レポート のタブのテーブル内のABC分析列に表示されます(下記の図を参照)。
品目が属するクラスを素早く見つけるには、列ヘッダをクリックし、テーブルをソートします。ABC分析列は、選択レポートコントロールの選択レポートに関係なく、常に表示されます。
このレポートは、最も詳細なツリー構造の最下位である、計画品目の情報をデフォルトで表示します。地点を利用している場合、計画品目は品目 - 地点の組み合わせとなります。これら計画品目を上位の品目レベルで参照する場合、集計コントロールの品目オプションを選択します(下記の図を参照)。
2次元分析の場合、ABC分析 列はそれぞれの基準が適用された2つ列を表示します。掲載例では、2つの基準である売上金額基準と単位基準が適用されています(下記の図を参照)。
ABC分析の結果は、需要予測のタブにも表示できます。ツリー ビューの下側にあるABC分析オプションをクリックして、表示します。ABC 分類が、すべての品目ノードのツリーの下側に表示されます(下記の図を参照)。
この場合、ABC分析チェックボックスの下にある 分類を非表示 オプションが、非常に便利です。すべての分類や小分類を非表示にし、計画品目とABC 分類のみを表示します。
2次元分析の場合、ツリー ビュー は、結果クラスの組み合わせのみを表示します。掲載例では、BAとBC の組み合わせがないため、それらは表示されていません。組み合わせの1文字目は、基準 1の結果であり、2文字目は基準 2の結果です(下記の図を参照)。
ツリー ビューに表示されてるABC分析 オプションの結果は、在庫計画タブをクリックすると、在庫レポート内のABC分析列にも表示されます(下記の図を参照)。
すべてのABC分析レポートは、Excelにエクスポートできます。対応する(需要予測 またはレポート)タブのツールバーにて、レポートのエクスポートボタンをクリックし、エクスポートします。
次の手順に従い、ABC分析を非表示にします。:
ABC分析は年を基準に計算します。したがって、直前の12か月のデータが計算に利用されます。品目の計算基準値をもとに、品目を特定の分類 (AまたはBまたはC)に割り当てます。高い基準値を持つ品目は、A分類に所属し、それよりも小さい値がB分類などに割り当てられます。基準のタイプは、次の5つがあります。:
次のセクションでは、利用可能なデータに依存する基準の計算方法に焦点を当てます。
単位基準は、品目の年次販売数量です。
売上金額基準の計算は、データ接続別インポートデータに依存します。
集計スプレッドシート接続
Excelファイルから売上金額履歴をインポートした場合、売上金額基準値は直前12か月の売上金額の合計値になります。履歴不足の場合、平均した月次売上金額をもとに基準を計算します。
品目売上金額履歴の代わりに品目の現在の販売価格をインポートした場合、売上金額基準値は現在の販売価格と販売数量の積になります。
取引データ接続またはデータベース 接続またはサードパーティシステム
インポートデータに依存しますが、基準は次のように計算されます。
ここで:
Sum年()
は、前年の取引でのすべての合計です。販売数量
は、取引にて販売された品目の数量です。粗利益基準の計算は、データ接続別インポートデータに依存します。
集計スプレッドシート接続
在庫金額/単位、在庫金額、品目購入単価のいずれかをインポートできます。計算はこれらの1つを利用します。これらの中で計算に利用される基準を品目価格
と表記します。この時、ABC分析基準の計算式は次のようになります。:
Cr = Sum12か月[(平均販売価格/単位i - 品目価格) * 販売数量i]
ここで:
Sum12か月[]
は、直前12か月の合計です。平均販売価格/単位i
は、第i
月で平均された品目1単位の販売価格です。販売数量i
は、 第i
月の品目販売数量です。
在庫金額が利用された場合、品目価格
は次のように計算されます。:
品目価格 = 在庫金額/手持ち在庫
手持ち在庫
の値は、品目の現在の手持ち在庫数量です。
取引データ接続またはデータベース 接続またはサードパーティシステム
用意したデータに依存しますが、基準は次のように計算されます。:
Cr = Sum年[(販売価格/単位 - 品目価格)* 販売数量]
または
Cr = Sum年(販売価格/オーダー - 品目価格 * 販売数量)
ここで:
Sum年()
前年にあったすべての取引の合計です。販売数量
は、特定の取引にて販売された品目の数量です。販売価格/単位
は、1回の取引で発生した1品目1単位の販売価格です。販売価格/オーダー
は、品目販売取引価格です。品目価格
は、在庫金額/単位または品目購入単価のどちらかになり、用意したデータに依存します。売上原価基準の計算は、データ接続別インポートデータに依存します。
集計スプレッドシート接続
在庫金額/単位、在庫金額、品目購入単価のいずれかをインポートできます。計算はこれらの1つを利用します。これらの中で計算に利用される基準を品目価格
と表記します。この時、ABC分析基準の計算式は次のようになります。:
Cr = Sum12か月(品目価格 * 販売数量_i)
ここで:
Sum12か月()
は、直前12か月の合計です。販売数量_i
は、第 i 番目の月の品目販売数量です。
在庫金額が利用された場合、 品目価格 = 在庫金額/手持ち在庫
となります。手持ち在庫
は、現在の品目の手持ち在庫数量です。
取引データ接続またはデータベース 接続またはサードパーティシステム
基準値は、在庫金額/単位と前年の品目販売数量の積になります。